序章

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魔法国王暗殺未遂事件! その事件は連日ニュースペーパーで大きく取り上げられていた。実行犯は見つかっていない。 もふうさ国王の周辺や仮装コンテストに参加していた人たちは調べられたものの、特に何か得られるものはないようだった。 そんな中、閃き屋のメンバーの中には奇妙な噂が流れていた。 「あれってさ、やっぱりあれだよね」 「うん…あれはどう考えてもあれだったよ」 「でもさ、3年前に全部なくなったんじゃなかったの?」 心の叫びのやりとりで、メンバーは話し合う。 メンバーの何人かから目撃情報があったのだ。 それは閃き屋メンバーが良く知るものだった。しかし、スイーツ州に女王がいてスイーツ王国だった頃の話だ。もう3年以上前の話しであり、それから目撃した者はただ一人としていない。 もう、存在しないはずのものだった。 それが、あの時現れたのだ。 最初は誰かが仮装しているのだと思った。けれど、魔法国王の暗殺未遂事件が起こって、あれは本物だったのじゃないか?という疑問が出てきたのである。 戦闘人形。 あの島に自分たちを連れて行った元凶。 最後の戦いでメンバーが苦しめられた存在。 廃棄人形だった。
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