逃がさない

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「……熱は、ないようだね。」 ナツメが怯えたような瞳で僕を見るから、精一杯の笑顔を作ってみせる。 「一緒にお風呂に入ろう?」 「嫌だ。」 「……脱げない?脱がしてあげようか?」 「や…っ」 ナツメの肩に手を置けばまた拒絶の言葉。 思わず、溜め息がもれた。 「ナツメは嫌ばかりだね。」 「カ、カエデ。」 「ん?なあに?」
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