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少女調理中
「うん。香ばしい匂いがしてきました。」
風の魔光球で宙に浮かべた『丸焼き』を3つの火の魔光球をその周囲を回しながら焼いていく
「本来なら手の込んだことしたいですが、それはまたの機会としましょう。薪とかないですから、煮込みできないですし」
しばらく待ち、鱗がパリパリとしたところで瑠璃姫は目の前に肉をフライパンの上に乗せた。
「お皿代わりですね。ではさっそく…」
フォークとナイフを構え、そっと肉に差し込む
サクッという感触と共に強い弾力を感じた。
「これは、硬い肉ですね…」
悪戦苦闘しながらも、なんとか一口分切り分けた瑠璃姫はそれを口に運ぶ。
「…」
咀嚼していたが、やはり硬いのか、しばらく続いた。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ
ごくんっ
「…食感がまるでゴムですね。ですが美味しいです。空腹だからでしょうか。」
首を傾げる瑠璃姫
「保存食向け、かもしれませんね。ずっと噛んでられますし…ですがこれは手間です。」
瑠璃姫はそっと肉を指でつつく
「そこまで熱くはない…ですね。では、」
肉を掴み、顔に近づけ、かぶりついた。
そしてそのまま引きちぎり、咀嚼している
その姿、豪快である。
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