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『いえ、植物ならこれは通常通りです』
「あ、落ち着きました?そういえば今回お知らせなかったですが…」
『植物ならばお知らせはありません。それより…』
「わかってますよ。『アレ』ですよね」
瑠璃姫はのた打ちまわる灰色のゴーレムを見た。
「…エル、レム、どちらですか?いえ、おそらくはレムなのでしょうけど…」
「痛い!痛いよ!マスター!なんで!?」
「知りません。しばらく耐えてくださいな。それよりエルは?」
「穴掘っておりますぅぅ…」
「穴…?」
瑠璃姫が辺りを見渡せば奥に確かに穴が開いていた。
「…レム、お聞きしたいのですが、いきなり大きくなったのですか?」
「そうだよマスター!いきなりにゅっと!ああ痛い痛い!」
「…」
冷や汗たらたらの瑠璃姫
その穴に近づいてみれば、瑠璃姫でも屈まないといけないほどの高さ。
「…これ、完全に『詰まって』るんでしょうねぇ」
エルもレムと同じように成長したのならばきっと同じ大きさなのだろう。
「…推測するに、中で成長したんでしょうね。」
『…ですよね』
瑠璃姫は屈み、中へ入っていった。
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