呪文のない魔法

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お父さん、お母さん、ごめんなさい。 そんなつもりはなかったんです。 でも私たった今、殺人犯になってしまったかも。 ――――声を聞くだけで頭痛がするいっちゃんにどうやったら、キスできるのか―――― この大きな問題に、どうやって立ち向かえばいいのか、恥ずかしすぎる内容にも関わらず、政信と紗英ちゃんととことん話し合った結果。 「寝てるか、気を失ってるときならいけるんじゃない? もしくはマウントとってしまうとか?」 という結論に達してしまったの。 寝てる時になんて会えないし、気を失わせる事が私にできるとも思わない……。 で、マウントを取る方法を政信から伝授されたわけなんだけど。 さっき。倒れたいっちゃんの頭から、あり得ない音したよ? ゴフッ。っていう短い音だったけど。 .
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