171人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふふ。久しぶりに、年甲斐もなく、力技でいっちゃったわね」
「私あの時『ぎゃふん』って音が聞こえたような気がしたよ」
「一気に仕事しやすくなったから、よかったわ。さあ、それよりも、衣装とそのグシャグシャのメイク、なんとかするわよ」
ナツコさんはそう言って、私のメイクを綺麗に落とし始めた。
私はクラッチバッグの底に大事にしまったお守りが、次に震えるのはいつだろうと思いながら、ナツコさんの指示通り、瞼を閉じた。
.
最初のコメントを投稿しよう!