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5年前のあの日、いっちゃんがシニア・キンケイドにサンドラの事業計画書を渡してから、サンドラはタブロイド紙から消えた。
シニア・キンケイドはサンドラを自分の秘書にしたの。
「たぶん、キンケイド家流の帝王学を叩き込むためだろ? それから、必要だった時間を埋め合わせしてるんだろうな」
いっちゃんが、そう言った時私は反論した。
「でも、サンドラの知名度だったらすぐ始めても成功しそうなのに」
「それは分かってるはずだ。でもそんなんじゃ、一過性の人気で終わる可能性がある。きっと、シニアは確実に、世界を征服する方法をゆっくり教えたいんだよ。長年目を背けてた娘のために」
世界を征服する方法?
あまりにも、私の現実とかけ離れすぎてて、ピンとこない。
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