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ふぁぁ。
大きな欠伸をしながら、寝ぼけ眼でふらふらと歩きながら部屋の中央まで来ると
「おふぁよぉ。りおたん、お腹空いたぁ」
目を擦りながら話す。
「ひなたん、もうお昼よ。昨夜も遅くまで描いてたの?」
「ふに。珈琲どこぉ?」
この、寝ぼけ眼でパンダフードを着た女性はひなた。
腐腐腐館に住む流星達と同じ魔女だ。
ひなたは絵画魔法を使う。
絵に描いたモノを使役したり、使ったり。
はたまた、絵に封じ込めたりといった事も出来る。
隣の猫が捕まったあの日の夜に、腐腐腐館に到着した。
「ひなた様、珈琲の準備が整いまシタ」
カガミネコが、ひなたに声を掛ける。
「ふぁぃ。ネコたんありがとう」
「御依頼の絵は描き上がったのでショウカ?」
ビクッ。
ひなたがカガミネコの声に反応して止まる。
「あはは…。今日中にはなんとか」
「分かりまシタ」
カガミネコに、ひきつり笑いをしてひなたは珈琲カップに手をかけた。
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