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「…っ」
何度目だろう。
こうしてレンちゃんを見送るのは。
目の前で泣かなくなっただけで、寂しく思う気持ちはいつまでも変わらない。
好きな人がデートに行く姿を見送る、なんて本当は遭遇したくないシチュエーション。
「…泣き、たくない…っ。」
泣いた分だけ虚しさが私の体を支配する。
行かないでと叫びたかった。
行かないでと、すがり付きたかった。
だけどそれが出来ないから私は、笑顔でレンちゃんを見送った。
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