天敵

4/5
前へ
/19ページ
次へ
「はぁ…放課後、教室残ってろよ」 「?…分かった」 首を傾げながら頷くと、無表情のまま席に戻っていった 「中津ってさ、佐川の事大好きなんだな」 席に座ると、後ろの席の笹木に話しかけられた 「ん?」 「だから、中津はお前の事好きなんだなって」 誰か、この男に教えてやってくれ ため息が出た 「…好かれてるの反対だと思う」 「い~や。違うね。だって中津、嫌いな奴には話しかけないし、目も合わせないもん。実際、俺がそうだから―」 「なあ…言ってて…悲しくないか?」 「い、いいもん!ボク、強い子だもん」 壊れたから、放置することにした 中津は、多分俺に、成績で負けたくないんだ。 あるだろ?コイツだけには負けたくねぇ!みたいなの。俺に思いあたるのはそれ位 面倒くさくなったので、赤ペンを取り出し、間違い箇所を直す事にした
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加