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~フロウ Side~
……マイナの様子がおかしい。
目の下に隈ができていて、声を掛けても虚ろな目で遠くを見るばかり。
明らかに寝不足だ。きっと、主のことを思うと中々寝付けないのだろう。
マイナが精神的にあまり強くないことは分かっていたつもりだが、それにしてもこれは……。
心配になった私は、静かにマイナの部屋に入るのだった。
フロウ「マイナ、昨日から何も食べていないだろう?
雑炊を作ってきた。少しでも食べないと、体が持たないぞ」
マイナ「…………放っておいて」
フロウ「いや、しかし……」
マイナ「放っておいてよ……」
マイナは布団にうずくまりながら、掠れた声でそう言ってきた。
ただ、そう言われたからと言って放っておくわけにもいかない。
何せ、マイナは丸1日何も口にしていないのだから。
フロウ「とにかく食べてくれ。体を壊してしまうだろう」
マイナ「………………」
近寄って雑炊を差し出しても、マイナは私と顔を合わせようとしない。
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