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顔を見ずにスタスタ先を歩く。
幼なじみは
私の後ろを黙って歩いていた。
「‥‥琉生、迎えいらないって!」
前を向いたまま話し掛けた。
「僕の事は気にしなくていいよ」
「別に気にしてなんか無いモン!
琉生が迎えに来ると、アフター行けないじゃん!」
「‥‥‥‥‥‥」
───‥‥ほら
肝心な時に黙り込む‥‥
そういう所がキライ。
2人でひたすら家に向かって歩く。
「琉生、家あっちでしょ?
ここまででいいし」
琉生の家と私の家の分岐点。
「家まで送るから」
「‥‥‥‥‥‥‥」
───‥‥どぉして、琉生は
昔からこんなんだろ‥‥
幼稚園からずっと一緒で、私の後ろを付いてくる。
小中学校の時は「金魚のフン」とか
「女のケツばっか見てる」とか言われても
やっぱり登下校は私を迎えに来た。
最初は嬉しかったけど‥‥
進路で離れて別の高校に進学しても
迎えに来る琉生に
監視されてるみたいで
凄く嫌になった‥‥。
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