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第1話
ふっ、
いや、別に笑いたいわけじゃないけど、
こんな状況になったら、誰だって笑えてくるだろう。
だって、あの、あの、晴が...!!
「何笑ってんだ、てめェ。」
「すいませんでした。」
まぁ、これはいつものパターンで日常でもあるんだけど、
あの晴が、焼きそばパンが好きだったなんて...!!!
やべ、笑いが止まらん。笑ってないけど。
「お前、殺されてェのか。」
「生きたいです。」
「なら、買ってこいよ。」
「お前が買ってこいよ。」
「.....。」
「すいません、嘘です、買ってきます。スペシャルダッシュで。」
「最初から、そう言え。」
「いや、だって、結構高いよ、焼きそばパン。」
「.....。」
「......。」
無言で500円を渡せれ、何もいえなくなるあたし。
いや、焼きそばパン、さすがに500円もしないけど...!!
「つり、いらねェから。」
......あたしの名前は竹下亜由(たけしたあゆ)。後の席のこいつの名前は秋元晴(あきもとはる)。
遠くから、先生の注意の声が聞こえてくるけど無視。
容姿端麗、頭脳明晰とはこいつのことだろう。
只今、高校一年生。
こいつとは幼稚園から一緒で、いわゆる幼馴染→腐れ縁てやつで。
はあ、まったく何考えてるのかわからない。ポーカーフェイスってね。そして悔しいけど逆らえない。
まぁ、仲良くはない。さっきの会話で分かると思うけど。
やべ、また笑えてきた。
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