男とおばちゃん

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「あんた!ちょっと!そこの人!」 「あぁ?あんだよ」 「あんた、この紙袋忘れてるえ?」 「…………」 「ほら、よっこいっしょっと。娘さんにお土産か?あんたどこ行ってきたんえ?海外旅行行ってきたような格好には見えへんけど」 「え、いや……」 「ちょと見せてぇや……あっらー、かわいいやぁん?これあたしにくれへん?ええやろ~?あかんか、ほほほほほ、あかんわなぁ」 「ちずこさん~、ちずこさん何してんの?いやっ、可愛いもんもってるやん~?この人にもおたんか~?」 「ちゃうちゃう~、この人な、娘さんにお土産でこの可愛いぬいぐるみ買って帰ってきはってんで~」 「あ、や、ちが……」 「なんやぁ、照れんでもええやんか。あ、もしかして彼女さん?いや~、格好ええやん、い・ろ・お・と・こ、ふふふ」 「ちずこさん、ちょっと私にもそのぬいぐるみ見せてぇや、ねえ、いいよね~?」 「ちょっ」 「ちょっとだけ、ちょっとだけ。いやぁ、かわいいわぁ」 「あんた、可愛いもん見せてくれたしアメちゃんいらんか?メロン味、リンゴ味、イチゴ味、はっか、黒飴とべっこう飴あるわ、欲しいの選び~」 「い、いや」 「遠慮せんでええねん。おばちゃんいつももってるからなぁ。全部はあたしも食べたいしアカンけど、ほほほほ」 「じゃ、じゃあ黒飴で……」 「それだけでええんか?あっ、お豆さんの入ったのもあったわ」 「ちずこさん?これなんやろ、チャックが半分しか閉まってへん。あらっ、なんかチャックが噛んでるわ」 「みちこさん直しといたげぇな、あんたも助かるもんなぁ」 「ちょまっ」 ジジジジジ ばさばさばさっ
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