第1話

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次の日、ぼくはねむたい目をこすりながらも、友だちと森の中をかけ回りました。 いつもより体のキレがにぶいぼくにともだちの何人かは「だいじょうぶ?」と声をかけてくれました。 やさしいともだちをもったぼくはシアワセものです。   六時になるとともだちはみんな家に帰っていきました。 なぜ時間がちゃんと分かったかというと、女の人との待ち合わせの時間をまちがえないために、お父さんのデジタル時計をこっそりとくすねてきたからです。   昨日家についた時間から逆算するとぼくが女の人に会ったのは六時半すぎだった計算になるので、ぼくはあと三十分は女の人を待たないといけません。 何もせずに三十分もこの暗い森ですごすのはぼくにとって冒険でしたが、女の人に会うためだから仕方がありません。  ぼくは昨日と同じようにお気に入りのアニメのテーマソングをハミングすることで気をまぎらわせることにしました。
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