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梓は軽蔑の視線を若菜に向け
「行こっ」と言いながら琉生の腕を引っ張りその場を離れた。
「客も引いてるみてぇーだし
上で話そうか?」
「え?二人っきりで?いいねぇ♪」
「んなワケねー。真琴も一緒だ」
「‥‥‥」
若菜は目を細め不服そうな表情をしたが、直ぐ微笑みに変えた。
「んじゃ。早速行きましょう」
先にスタスタ階段を上がっていく若菜を、天使は姿が見えなくなるまで睨んでいる。
「天音ちゃん‥‥大丈夫だった?」
真琴は腕の中から見上げ不安そうに聞いた。
ハッとした表情で真琴を見下ろし笑って答える。
「‥‥ああ。一応第一段階突破‥‥」
「‥‥良かったぁ」
安堵の表情を浮かべ
顔を見合わせ笑い合う。
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