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まぁ‥‥これが琉生や拓真なら
気を利かしてくれるんだろうが‥‥
多分、天音と二人きりに
極力ならないようにしてるのもあるんだろう‥‥
相手が自分の妹なだけに
「ヤッちまえ」なんて
絶対、言えない‥‥
真琴と下駄を履いて
2人と合流し本館の食事処へ向かった。
この旅館は部屋から日の出が見れる事で有名だからか
カップルや新婚っぽい宿泊者が多い。
俺達は指定されたテーブルに座り
運ばれてくる食事を楽しみながら
今夜の事、明日の計画を話し合った。
「んで!?今夜はどーします!?
DVD でも観ます!?」
「DVD って‥‥デッキ無かったぞ?」
「俺、プレステ持って来たんで!大丈夫!」
「本体持って来たのかよ!?
‥‥‥お前」
健太は車内で旅館の明細をネットで調べたと言っていた。
だから、事前に気を紛らわせる方法を
それなりに考えて来たんだろう。
そこまで健太を追い詰めた
我が妹‥‥
「荷物の半分はゲームとかDVD とかなんだよ?
せっかく温泉来てるのに‥‥」
当の本人は全く分かってない。
そんな天音に真琴が話し掛けた。
「この後中庭のイルミネーション見に行かない?」
「そうですねぇ~。
きっと綺麗だろうなぁ~」
「天音ちゃんのカメラ、凄く可愛いね!」
「これ‥‥健太さんからのクリスマスプレゼントで‥‥」
「え~!?健太さん、やるね~」
「そ‥そうかな?
本当は指輪とかが良かったけど‥‥
病院では付けられないし‥‥
だからカメラかなって」
───‥‥俺的に
健太は意外に真面目で
口は悪いけど優しい奴だから
‥‥義弟になっても
いーんだけど‥‥
ってか、その覚悟で
イブは送り出したのに‥‥
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