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「っわぁ~!アレなにぃ~!?」
朝食後、今日は旅館近くの商店街に繰り出した。
人混みを避けて来た天音にとって
活気のある商店街は、興味をそそられる物ばかりらしい。
ハシャいで歓声を上げながら、色んな店を見ている天音に三人で付いて行ってる。
「きゃぁ~!かわいぃ♪真琴さぁん!見て見て~」
雑貨屋で足を止め、キーホルダーを手に取り何故か俺で無く真琴君を呼ぶ彼女‥‥。
「ほ‥‥本当だぁ‥」
真琴君は俺をちら見し、遠慮がちに天音に近付いた。
(‥‥昨晩も店長居たから良かったけど。
あんな抱き合ってたら‥‥誤解もするよな)
若干、不信感を持ちながら晴れない気持ちで二人の様子を眺める。
「健太‥‥変に誤解すんな?」
俺の雰囲気を察してか、横に立つ店長が言ってきた。
「‥‥大丈夫‥‥デス」
「ならいーけど。真琴は俺が好きで、天音はお前が好きだから‥‥。
二人がどーのなんて、有り得ん事考えんなよ?」
「‥‥‥‥うっす」
──‥‥なんで、そんな余裕なんだ?
人の気持ちなんて‥‥
分かんないじゃねーか‥‥
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