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「ねぇ?みんなでお揃い買わない?」
真琴君がキーホルダーを顔の横で揺らしながら俺達に聞いてきた。
「そうだな」
「いーですよ」
店長と俺の返事を聞いて、天音と選び始める真琴君。
──‥‥本来ならってか
天音の横は俺じゃね!?
なんかシクシクと胸が痛くなる。
二人を見ないようにソッポを見ながらその時間を乗り切り、また天音が先を無邪気に見て回ってる。
「健太さん?天音ちゃんと一緒に歩いたら?
人が多いから迷子になるよ?」
「そーだ、健太。俺達は手握ってっぞ?」
そう言ってコートのポケットから
恋人繋ぎでガッチリ握られてる二人の手を挙げ見せられた。
「‥‥そうですね。
天音、小さいから見失うかも‥‥」
片手を挙げ、小走りで天音に近寄る。
「あっ!健太さん!あれあれ~」
俺を見て別な方を指差す天音。
その先を見てみると‥‥‥‥‥
───‥数分後‥───
「店長!行きましょうって!」
「ヤダ!無理!っつか健太、お前はそれでいーのか!?」
「俺は好きだからいーんです!」
「っあ′′!?好きだ!?お前‥‥だって‥‥」
小さな映画館の前でモメています。
天音が見つけてくれた映画館。
正月特別上映中の観たい映画のポスターが目に入ったから‥‥
真琴君や天音は快く受け入れてくれたけど、問題はこの人‥‥
只今、店長を説得中‥‥‥
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