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俺の手をギュッと掴む白くて細い指先が、まるで縋ってるみたいに思えて‥‥
胸の中に熱い何かか蠢いて、思わず指を絡めギュッと握り直した。
顔をゆっくり俺に向けた彼女。
スクリーンの明かりで表情を見る。
チワワみたいに大きな瞳を潤ませて、切なげな表情をしていた。
視線を合わせたまま、握り締めた俺の手の裏に
右手で文字を書き始める。
一文字だけで
何が言いたいか‥‥
直ぐに分かった。
胸がキュンとして、気持ちが溢れて止まらなくなる。
気が付いた時には、隣の節操なしモンキッキと同じ事していた。
優しく
壊れないように
ゆっくりと‥‥
──‥‥今夜は一緒に寝よ?天音。
その言葉
今夜、沢山聞きたいから‥‥
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