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瞳をキラキラさせて、夢中で話してくれた事‥‥
『‥‥映画観に行きたい』
『‥‥動物園行きたい』
『‥‥一緒にお散歩したり‥‥』
『ご飯食べたり、買い物行ったり』
───‥‥この旅行が決まって
二泊あるなら、叶えられると思って
色々調べてた。
「一緒にご飯作って、片付けて~は
ウチじゃないと出来ねーけど‥‥」
照れ臭くて思わず視線を背らした。
この商店街に映画館があって開いてる事も、上映されてる映画もチェック済み。
「‥‥健太、俺らより気合い入れて来たんだな」
店長がポツリと呟く。
益々、居心地が悪くなった。
「‥‥健太さん。‥‥嬉しぃよぉ~‥‥」
天音は腕にしがみ付いて大泣き。
オロオロしてる俺を、タイミング悪くウエイターが料理を運んできてジロジロ白い眼で見ていた。
───‥‥だけど、
こんなに感動してくれんなら‥‥
やっぱ、素直に嬉しい
彼女の頭を撫でながら
「食事しよう!?」と促した。
涙を拭いてはにかみながら笑顔を見せる。
そんな天音に、俺も微笑んで返した。
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