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「梓っちさぁ~。バレンタインどーすんの!?」
「ん~‥‥。なんか、今年は特別なんだよねぇ~」
「あ~!!彼氏マジイケメンだよねぇ~♪
友達でフリー居ないかなぁ?」
「‥‥‥‥‥」
痛い程、寒さが身にしみる二月。
バイト先のショップで
客の試着した服を畳んでる私に
ケバい化粧の後輩店員が話し掛けてくる。
口は滅茶苦茶よく動くのに
手は全然動かない。
「ってか、もぉ上がるから~」
呆れ顔を後輩に向け、そう伝えると
控え室にバックを取りに行きコートを羽織った。
「んじゃ!お先ぃ~」
颯爽とビルのテナントに入ってるショップから出て、エレベーターで下りながらポケットからメモを取り思わず笑顔。
ビルの正面入口で私を待ってる人が見えた。
「梓ちゃ~ん!ここ~」
「祥子さぁん♪お疲れ様~」
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