琉生 × 梓

6/21
前へ
/21ページ
次へ
機嫌良くその後の工程を終わらせ、祥子さんと喫茶で座りながらメッセージカードを書いたり 想像を巡らせトークに華が咲く。 女子同士で話してると時間なんてあっという間で 眼鏡店クローズとなり、琉生と拓真君が私達を迎えに来た。 帰ろうとドアに手を掛けると同時に、健太さんから声を掛けられた。 「気を付けて帰れよ~」 「あれ?健太さん。帰んないの?」 「俺、クローズ後勉強会~。 鬼監督の下で加工を教わってんだ」 「ぇえ!?凄いねぇ~」 「おぅ!サンキュ!梓ちゃん。 雪で滑べんなよ!?」 「え~!?アズ、そんなドジじゃないしぃ~」 「ははは」笑いながら手を振る健太さんに 「頑張ってねぇ~」と労いの言葉を言って店外に出た。 祥子さん達とも向きが正反対だからそこでお別れ。 女子同士、目配りをしながら無言の気合い。 「危ないから、手繋ご?」 目尻を下げてホンワカと笑う琉生に 私も吊られて笑顔になる。 握る方の手袋を取って、素肌で握り合った。 手袋よりも 琉生の体温の方が暖かい‥‥ ,
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加