13人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
「た‥‥拓真君‥‥?」
「‥‥‥なに?」
「‥‥ここ、なに?」
「ITOU HOTEL 」
「‥‥‥‥‥‥」
高層ホテルを見上げた祥子さんの発した一言目がコレだった。
デートは次の日の予定だったのに
職場まで迎えに行って連行しちゃった。
「‥‥ちょっと、ドライブするだけだ‥‥って」
──ウソです‥‥
「今夜も会う予定だったし、どうせなら泊まった方が
ゆっくり出来るでしょ?」
僕の苦しい言い訳。
「‥‥だから、一回家送って明日の準備させたの?」
「‥‥うん」
ジトッ見上げてくる彼女‥‥
思わず視線を泳がせる僕‥‥
「‥‥一緒に‥‥居たいなぁ~」
ちょっと甘えて呟いてみた。
,
最初のコメントを投稿しよう!