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「凄い豪雨だよ‥。アズ大丈夫かなぁ?」
今日は健太、拓真は休み。
琉生が窓を叩きつける雨を眺めながら、心配そうにポツリと呟いた。
「琉生君。今暇だしこの前の続き教えて?」
真琴が眼鏡検査の資料を手に
琉生に話し掛けていた。
(‥‥楽しそ。
俺も真琴と検査室‥‥行きて~‥‥)
悶々とそんな事を考えながら
検査室に入って行く二人を
恨めしく眺め眼鏡を拭き上げていた。
「そんな羨ましそうに見るんだったら
真琴君の指導係、天使がすれば良かったじゃん」
カルテを整理しながら笑って言う若菜‥‥。
「それが出来ねーから、琉生を指導係にしたんだ」
「なんで出来ないの?」
「絶対、我慢出来ねー。ムリ」
「ははは‥‥天使ってそんな奴だったかな?
なんか少し離れてる間に、変わったな?」
「俺が変わったなら、要因は真琴だな。
アイツが居てくれるから
俺は俺でいられるんだ」
「‥‥どういう意味?」
「アイツに救われてんだ。
真琴が居ない事なんて想像も出来ねーくらい
俺が依存してんの」
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