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ありがとう親衛隊くん。
君の犠牲(いや、本人的には棚ぼたなご褒美か?)は忘れないぜ多分一日くらいは。頑張って三日間くらいかな。
まぁ結果的にクラスの仕事を全くしてないけどな、お前。
後日。
写真を撮ったのが俺だと知って
「いい? 絶対会計さまにアンタが撮影したことは言わないでよ。会計さまはアンタじゃなく、この僕を愛してくださってるんだし。喋ったら許さないからね!」
と、口止めされたり。(※言わねーよ)
学園祭が終わってから、会計んトコへ写真を持参した親衛隊くんが泣きながら戻って来たり。
かと思えばキッと俺を睨んで
「あんたが自分で写真を持って行ってたら僕が会計さまにフられずにすんだかもしれないのに、馬鹿!」
などと理不尽な文句を言われたり。
『あのさぁ、シちゃってから言うのも何だけど。この写真のイメージと君、全然合ってないって言うか期待と違う、みたいな?
あ、写真が好きなのは本当だし大事にするねぇ。じゃあバイバイごめんねー』
というのがチャラ男会計のお言葉だったとか。(やっぱ最低)
そんな事があったりもしたけど、とりあえず奴に写真を撮ったのは俺だと知られずに済んだし。いや本当、面倒臭いことにならなくて良かった。
まさか適当に撮った写真一枚で危うくチャラ男に気に入られそうになるとか、マジないわー。
て言うかお前、転入生に惚れてたんじゃねーのかよ。この節操無し野郎。
「あ。そういえば学園祭で最初に写真のこと聞いた子、俺を見てもあんま反応しなかったなぁ。普通は真っ赤になったり逆に凄い目で睨んできたりするんだけどー。
ああ、だから新鮮で話してて面白かったのかな」
「そういや何かこの写真って、あの子の瞳みたい。ん? 瞳じゃなくて雰囲気だっけ。
あれ? 確かメガネかけてたようなー。前髪も長くてあんま表情とか分かんない感じだったか……そもそも俺、あの子の瞳とか見たっけー?」
「ま、いっか。また今度会った時にでも瞳を見せて貰えば。さあ、それよりこの写真どこ飾ろーかなぁ」
なんてことを、会計が思っていたのは流石に知らなかったけれど。
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