20人が本棚に入れています
本棚に追加
…でまぁ、そのまま同じ高校へ。
高一にはうちらが付き合ってるなんて噂も流れていた。
「未来~噂聞いたぁ?」
未来は不機嫌そうに振り向いた。
登校中。
未来は朝に弱い。
毎朝一緒に登校してるもんだから、噂がたつのも当たり前だ。
普通だったら女子が嫌み言うんだろうけど、未来は美男子。
私は…美少女…?
だからか、誰も何も言ってこなかった。
「あぁ、そーいや聞いたな。とんだ迷惑やなぁ」
そう言って苦笑いする。
「だよねぇ。」
私は普通に同意した。
「まぁ、舞とやったから別にえぇけど。」
「えっ?」
「舞とやったら、別に何言われてもえーょ」
嬉しかった。
「えぇー?そーぉっ?」
私は未来の腕に抱きつく。
未来は私の顔を覗き込んで笑っていた。
カップルになってこんな事が出来たら…
高二。
私が未来に告白しようと思った原因があった。
「未来お助けを…」
「何やあほんだら。」
冷たい視線が土下座する私を睨む。
冷たすぎる…。
「3日間、家に泊めてください」
「はぁ?」
気の抜けた声が上から降り注ぐ。
実は…
「親が出かけててさぁ~、鍵忘れちゃってぇ」
アホみたいに舌を出して正座を崩す。
足が…
しびれた。
「…アホか」
「………すんません…」
私は下を向く。
未来は黙ってしまった。
ため息だけが聞こえる。
「…仕方ない…。俺もちょうど3日間親いないねん。えーょ、入んな」
「ほんとぉ!?未来だーいすきっ」
「うるっさいねん。早よ風呂入っとき」
「はーい」
私はウキウキ気分で風呂場に向かった。
未来が後ろから何かを差し出す。
「はい、着替えと歯ブラシ。」
「おっ、気が利くぅ」
「じゃあ俺飯買って来る。早よあがっときぃよ。」
「はいはーい」
風呂場に入ると、シャンプーとかが綺麗に並べられていた。
未来って…
毎日これに入ってるんだよね…。
未来の家に来たのは久しぶりだ。
今日は…二人きり…。
何故か変に意識してしまう。
あぁダメダメ!!
未来は友達でしょっ!!
私は首をふる。
でも…
3日間、同じ屋根の下。
最初のコメントを投稿しよう!