第1話

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「グラス、出して」 ワインを開けようという赤司の誘いに、凪は大きく頷く。 「「いただきます。」」 テーブルに並べたナポリタンを前に、赤司と凪は、グラスを合わせる。一口飲んで、 ‘パスタには、合わねぇかも。’ なんて、赤司が笑い、 ‘それも良いんじゃない?’ と凪が笑う。 凪の目は、まだ赤かったけれど、そこにあえて、触れることはしなかった。 「ありがとね、赤司くん。」 凪が、最後の一口を口に入れながら、赤司を見ずに言った。  
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