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店の裏口から出ると、ザーザーと音を立てて雨が降っていた
空を見上げると、雨粒がネオンに照らされてキラキラと輝きながら落ちて来る
思わず笑みが零れる
微笑みを浮かべたまま、水溜まりも気にせず歩き出す
傘は差さない
雨に打たれれば、遠くへ行ってしまったあの人を思い出し、擦り切れた心に優しさが満ち溢れる
もう二度と会えないあの人
もう会えないけれど、あの人を感じれる雨に心が躍った
「濡れて帰ったら、また唯ちゃんに怒られるな…」
っと呟きつつ、それでも微笑みが消えることはなかった
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