22人が本棚に入れています
本棚に追加
辺りを見渡せば、同じように突然の大雨に困惑している生徒がたくさんいた。
皆、天気予報に騙されたようだ。
天気予報が外れたのはまだいいとして、問題はこの大雨だった。
小雨ならまだ走って帰る選択肢もあっただろう。
しかし目前に広がるは滝のように音を轟かせる大雨だ。
間違いなくびしょ濡れになるし、持っている本や教材は使い物にならなくなるだろう。
こうなったら、選択肢は1つしかない、
キャンパス内にある食堂か喫茶店で時間を潰す。
待っていれば雨も止むだろうし、少なくとも弱まるはずだ。
読書でもして時間を潰そう。
そう思い引き返そうとした、その時だった。
最初のコメントを投稿しよう!