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校舎に入ってを右に行き、突き当たりを左に曲がって直ぐの教室が断の教室だ。
扉を開けて入り、教室を見渡すと断より先に来ていた生徒達が数名のグループを作り談笑していた。
(仲良くなるのがはやいことで…)
断が内心ぼやくと近くに居た男子生徒が話し掛けてきた。
「よぉ、アンタも新入生か?俺は鎧、御剣鎧(みつるぎよろい)だ。宜しくな」
御剣鎧と名乗る男子生徒は自己紹介して握手を求めてきた。
「俺は断。魔霧断だ、こちらこそよろしく」
断も自己紹介をしてその手に応え握手する。
「まだ席は決められないようだし適当に座ろうぜ」
そう言って御剣は手近にあった席に座る。
それに合わせ断も近くの席に座る。
「HRまで後どれくらいだ?」
断の質問に御剣が答える。
「今が8時30分でHRが8時50分だから後20分だな。」
「まだまだ時間があるな…」
「だな。にしても、お互いどんなスキルが貰えるか楽しみだな。」
「あぁ。なにを貰えるにしろ、俺はそれを最大限に使ってこの学園で最強を目指すね」
そう言ってニヤッと笑い、それに対し御剣も笑う。
「はははっ!随分大きな目標だな!そういう大きな目標持ってる奴、嫌いじゃないぜ」
「そりゃどうも。御剣はスキルを貰ったらなにするつもりだ?」
「さぁな、そんなの貰ってから決めるさ。」
そうやって雑談をしているといつのまにかHRの時間になっていた。
チャイムが鳴りHRの始まりを告げると教室の生徒達は手近な席に座っていく。
ガラッという音と共に前の扉から一人の女性が入って来た。
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