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アイズは目を凝らして見ていた。
しかしクラシアはシュンと音がしたと思うとローラスの目の前にいた。
「早い! 」
アイズが驚いている間にクラシアは双剣の右手でローラスの心臓を捉えた様に見えた。
しかしローラスは剣の側面で止めた。
だがクラシアの攻撃は止まらなかった。
止められたと同時に左の県で肩を切ろうとする。
しかしまたローラスは間一髪の所でクラシアの剣を止める。
クラシアは止まらずに何度も攻撃を繰り返した。
何度も何度もローラスに霞む様な早さで攻撃をしていく。
ローラスもクラシアの攻撃を何度も何度も止める。
ローラスはクラシアの攻撃に耐えてはいるが、反撃も出来ずただ守りに入り、少しずつ押されている様に見えた。
完全にローラスはクラシアの攻撃を防いでいたが、クラシアが何度も攻撃をしているととうとうローラスの肩が少し切れた。
クラシアは余裕の表情で戦いながらローラスに言った。
「どうしたの、守りに入るだけじゃ私に勝てないわよ?」
クラシアとローラスの戦いは誰が見ても圧倒的にクラシアが勝っていた。
「ね、言ったでしょ。クラシアに勝てるやつなんていないんだよ」
オーラルはこの事を予言したかの様に言った。
「そうですね。あれはどう見てもこのままだったらクラシアさんが勝ちますね」
アイズは素直に言った。
「このままとはどういう事意味だい?」
オーラルはアイズの言葉が気になったのか聞いてきた。
「いえ別に深い意味はないんですよ。このまま簡単に負ける程魔人って弱かったかなって思っただけです」
「そうだね。普通はそう思うよね、けどそれは大丈夫だよ。相手がクラシアだからそう見えるだけだ。他の人がやったら多分負けるよ」
「そうですね。クラシアさんだからですよね」
アイズは言ったが心の中で感じていた。
「なんだろうこの感じ。嫌な予感が当たりそうだ…」
アイズは考えていたが、クラシアとローラスの戦いを見ていたらその気持ちはなくなった。
クラシアがローラスの肩を切り、また足を薄く切り、もうローラスは身体中が血だらけだった。
「もう終わり?」
クラシアは余裕の表情で言った。
「いやーやばいね。想像以上だった。勝てると思ったんだけど」
ローラスは苦笑いをしながら言った。
「それは無理ね。私に勝った人はいないんだから」
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