第11話

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--9.謝罪-- 翌日。 今までで1番最悪の目覚めの悪さだった。 朝起きて,メールを確認すると何故か逢沢からメールがあったからである。 しかも内容は家の前にいるから, 一緒に行こうという誘いだった。 最悪だ…十中八九,アドレスを教えたのは花月だろう。 何を考えているんだこの男は。 てか家は何処で知ったんだよ彼奴。 それも花月が教えたんだろうけど。 付き合って欲しいからって其処までするか? 小窓から入口付近を確認すると, 逢沢らしき少年の姿があった。 風に黒髪がなびいている。 此奴,黙ってたらイケメンなのに喋ったらかなり残念。 まさかホモとは思わないだろ誰も。 人って見かけで判断したら駄目なんだなって改めて学習したわ。 どうしよう,待ってるよ彼奴。 だらしなく,髪が乱れて服も着替えていない。 どうしても一緒に行きたいんだろうか。 俺は携帯を取り出して,返信した。 "俺,まだ着替えてもないから先行ってて"と。 するとすぐに返信がきた。 御前はロボットか,早過ぎだろ。 "俺,待ってるから" いやいやいやいや,なんで? 俺は急いで支度をする。 一緒に行くと決めたわけじゃない。 寧ろ行かない。 裏口から出よう。 きっとバレない,彼処目立たないし。 髪を整え,制服に着替え,惣菜パンをひとつ持って裏口から出る。 「おはよう,佐藤。 何時まで待たせる気だ?」 は? 御前が勝手に待ってたんだろ? 「な,なんで此処が…?」 「佐藤が素直に俺と行くとは思わないし, だから此方に周ったんだ」 な,成る程…って勝手に人ん家捜索すんな!!!! 阿呆かよ彼奴は。 そんなに俺と行きたいかよ。 「あ…俺まだ気分悪かったから寝るわ」 急に目眩がして,気分が悪くなり 彼にそう告げると, 「佐藤」 急に名前を呼ばれた。 「はい」 「昨日はすまなかった」 謝られたが何の事かさっぱり分からない。 彼は話を続けた。 「昨日の事は忘れてくれ。 それだけは言っておきたかった」
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