4人が本棚に入れています
本棚に追加
私の言葉に二人顔を見合わせて、代表して彼が、「それは」と答える。
「――夜、だからね」
彼女が気を利かせて部屋の窓を開けると、確かにそこには鉛色の空がみえた。
本当に長い間眠ってたんだ。
違和感の正体は壊れかけの体内時計が緩やかに解説してくれる。
ゆっくり、じっくり。
今が夜だと理解すると合わなかったパズルのピースが綺麗にはまったかのような気持ちになった――いや、ようやく彼等と同じ時間に存在できた――うん、そんな感じだ。
そっちの方がいい。
最初のコメントを投稿しよう!