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ガブリエルは立ち上がると、さっき持ってきたホワイトボードに色々書きながら説明してくれた
「ファンタジーと言っても色々ありますが……此処は魔法があり、ギルドがあり、王国があり、ダンジョンがありと、ゲームの様な世界という認識でオーケーです」
「成る程成る程。 つー事は、魔物とか危険な罠とかそういうのもあるんだな?」
「はい。 そしておさらいですが、この世界での目的は世界の観測と調律。 だからこの世界を長い間旅して、小さな歪みから大きな歪みまで、全ての歪みを直してくる事です」
「そう言えば、その歪みの基準ってのは?」
「小さな歪みで代表的なのは……やはり戦争ですかね」
「何処が小さいんだよそれ……」
「そして大きな歪みの代表格は、世界の危機です」
「ふむふむ。 つまり要約すれば、世界を救えば良い訳か」
「はい。 それでは次に、貴方の身体の設定をしていきましょう」
「身体の設定?」
「貴方は既に亡くなり、今は肉体を持たない霊魂の状態です。 だからそのままだと都合が悪いんです」
「あっ、そっか。 で? 具体的にどんな事をするんだ?」
「貴方の肉体を新しく創るんです。 その際、貴方の肉体には不老不死とスポーツ選手にも劣らない程度の身体能力を授けたいと思っています」
「不老不死!?」
つー事は、俺は向こうでは死なないと!? 神様って何でも出来んのな?
ん? なら……
俺は気になる事があり、ガブリエルに聞いた
「不老不死にしてくれるなら、身体能力ももうちょい上げてくれないのか? スポーツ選手並みって、ちょっと心許ねぇんだが……後、魔法は使えるのか?」
いくら不老不死でも、魔法とかある世界だぜ? 戦えないと厳しいっつーか……
そう思った俺だが、次のガブリエルの言葉には頭を抱えた
「すいません……それは出来ません。 魔法も使えません。 姉さんのリクエストなんです」
「……ガヴリエルの?」
「はい。 『肉盾には不老不死で充分! 魔法? 要らない要らない! チート? チートは二人も要りませんって』……と、言うものですから……」
「…………俺帰る」
「うわぁぁぁぁっ!? お願いします! 姉さんを見捨てないであげて下さいぃっ!」
「まだあの鬼畜外道大天使を見捨てるなと!? 肉盾とか抜かしやがったあいつと行けと!?」
流石にプッツンしたぞ俺でもよぉ!?
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