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努力して、実力はついた……でも肝心な時に父親の言葉が何度も何度も頭の中で木霊する
その度に俺は焦ってしまい、テストも赤点、剣道の大会も俺の所為で予選落ちという酷い結果しか出せなかった
そして、皆もあの父親の様に言うのさ
「お前、何も出来ないんだな?」
「あのねぇ、少しは頑張ってよ!」
「もう帰ってくれ。俺達はお前を必要としてねぇんだ」
本当に悔しかった……でも、それをバネに頑張っても頑張っても頑張っても! 全く同じ事の繰り返し
そして、俺は心が折れたって訳だ
「此処から飛べば、間違いなく死ねるな……」
俺は屋上の手摺りを上り、縁に立つ
下はコンクリートだ。 頭から落ちれば確実だろう
「…………ッ!」
でも足が震える……やっぱり、心の底では死に対する恐怖があるんだ
でもよぉ……もう生きてたって、あのクソッタレな父親の言葉が、呪咀が俺の人生を滅茶苦茶にしてるんだ。もう…… 生きてる意味がねぇんだッ!
そう言い聞かせると、不思議と震えが止まった
今ならイケる……そう思った
そして、足を踏み出そうと足を……
「おやぁ? これは丁度良さそうな人が居ますねぇ?」
この時ばかりは凄いびっくりしたよ。 だって屋上には俺だけだった筈だし、屋上への道は立ち入り禁止の立て札があるんだ。 こんな休みの日に屋上に来るのは、俺みたいな自殺志願者くらいの筈なのに、俺以外の人が居る筈が無いんだ
なのに、幼く鈴の様な綺麗な女の子の声がしたんだ
俺は「誰だ!?」って振り返ろうとしたが……
トンッ!
「う……うわぁぁぁぁぁぁっ!?」
俺は振り向く前に何かに押され、そのまま屋上からダイブ
地面に頭から激突した瞬間に、俺の意識は刈り取られてしまった
「ちょっと姉さん!?な、ななななんて事をぉっ!?」
「喧しいってんですよ!自殺しようとしてたから丁度良かったんですって!」
それから一体、どれだけの時間が過ぎたのかは分からねぇ。 俺は、二人の幼い女の子の声で目が覚めた
此処は何処だ? まさか、此処が天国って奴なのか?
「だからってこんな事……あっ! 姉さん! どうやら目を覚ました様ですよ!」
「おや、随分と遅いお目覚めでやがりますねぇ? まっ、もう少し寝てたら叩き起こしてましたがね」
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