三年後の化学式

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家の付近にある高台から、頭を出した太陽を見ていた。 唯一、哀愁という感情を感じられる時間だ。 1号は充電中で、活動はしていない。 だが、町の人達は活動をしていた。 貴族を乗せる馬車を操る人、市場で自分の店の準備をする人も居れば、ただ歩く人も居た。 平和の一言に尽きる。 あくまでも、私が見ている範囲ではの話だが。 国外に出れば、そこは戦場で、危険に満ちている。 だがそれはこの町にいる全員を助ける為であり、必要不可欠な争いなのだ。 だが皮肉にも、その争いにより、必ず不幸になる人間が大勢いる。 例えば戦場で死んだ者の親族であったり、その争いに敗北した国民であったり、と。 まぁ、全部私にとってはどうでもいい事だ。 私は朝日が上ったのを見届け、家の中に戻った。 充電し終わった1号を起動し、洗濯を命じる。 その間、私は昼ご飯の準備をする。 キッチンにはベーコンの良い匂いが広がった。 焼き上がったベーコンを皿に盛り付け、その他のおかずを乗せた。
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