第一話

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もはや庭なのか森なのかよく分からないくらいに背の高い木がたくさん茂ってるんですけどー…… しゃれにならん……… なんでだれも通らないの…… 同じ外部生はどこにいるんだよ…… 大人しくホワ金の中の人に聞けばよかったと今さら後悔したところで手遅れなわけで。 「~~~!」 誰かの足音と話し声が聞こえてきた。条件反射で慌てて草影にかくれる。 「もともと外部生なんてそんなにいないのですから、誰かが案内する形式にしておけばこんなことにはならなかったのでは?」 「僕に言われても困るよ。あとでひじりに愚痴っといて。まずはいない外部生探さなきゃ」 丁寧語でキリキリと話す低い声と、声色は少し幼いもののとても落ち着いた口調の声が聞こえる。 しかもお二方が探してらっしゃるのは多分俺っすね……。外部生うんぬん言ってるし。 あの二人が生徒会なら、キリキリ丁寧さんは副会長で幼い落ち着きさんは庶務かなあ。
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