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乾いた地表を砂埃が舞う。
黄土色の荒野に対峙する二人の男。
それぞれ頭にはテンガロンハット、腰には銃を下げている。
ガンマン、そう呼ばれる部類の人間だった。
1人は無表情な若者。
もう1人は中年に差し掛かったところか。余裕綽々といったかんじで若者に不敵な笑みを向けている。
どちらともなく、腰のピストルに手を掛けようとする。
少しでも相手より先に撃てたら勝ち。シンプルなルールのゲームだ。
勝負を決するのは一瞬。
お互いに闘志をむき出しにして睨みつけながら、最良の機会をうかがう。
そこに一陣の風が吹いた。
若者のかぶっていた帽子が宙に舞うと、きれいにそり上げられた坊主頭があらわになった。
「ぶはっ!!」
吹き出し笑いと一緒に、カンカン、と木を打ち付ける音がスタジオ内に響いた。
「はーい、カット!」
その言葉を合図に周囲の人たちががやがやと動き出す。
中年のガンマンの役の阿部サダまらないヲはうつむきながらため息をついた。
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