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「えっ!?」
すぐ隣にいたはずの子供はいない。それどころか、公園を見渡してみても子供なんて一人も居なかった。
一分。……イヤ、ものの数秒だ。俺が隣を見るまでにかかった時間は。
背筋が凍るように寒い。それなのに変な汗が流れてくる。
「アハ……アハハハハ……」
俺は恐怖を打ち消すように大声で笑うと、足元を見た。
そこには、蟻地獄の罠が仕掛けられているとは知らない働き蟻が、一歩、一歩、近付いていた――。
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