第2話

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昼を過ぎる頃、俺は仕事から昼飯の間だけ解放される。 婆さんはあのやり取りが本気だったようで、入金確認のメールが届くとみんなで笑った。 近くのコンビニで弁当を買い公園に向かった。 天気の良い日はここに来る。他の連中は連んで飯を食いに行くが、あんまり興味がない。 ――バカな婆さん。 あんな婆さんがいるから俺は楽しくて仕方がない。騙すより騙される方がマヌケだ。 罪悪感なんて元々ない。 天国も地獄もないのだから、恐れる必要もない。 いつかは死ぬそれだけのこと。
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