あたしを縛る甘い鎖

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響は、明里に鈴の付いた首輪を付けていた。 どこからか聴こえていた鈴の音は、どうやら自分の首元からだったらしい。 ゆらゆらと触れるそれがこそばゆくて、外そうと手を伸ばしたら響に止められてしまった。 「何してるの? 外しちゃダメだよ。君は僕のモノなんだから。勝手は許さないよ」 「っ……」 強い瞳で言われて、明里は怯えて息を詰める。 響はそれすら楽しんでいるようだった。 「その生意気そうなそのつり目が猫みたいだから、猫にしてあげようと思ってね。犬はロッソいるし。 ああ、言っておくけど、いくら猫は気まぐれだからって、自由気ままで言うコトを聞かなかったらお仕置きするからね。ちゃんとお利口さんにするんだよ」 にっこりと微笑んだその顔は、有無を言わせない恐ろしさがある。 明里はサーッと血の気が引くのを感じた。 自ら棄てた命を拾われて、明里は響のモノになった。 だから彼の言葉は絶対で、猫にすると言うのも本気なのだろう。 明里が気を失っていた時から、もうすでに首輪は付けられていたのだから。 これから自分はどうなるのか。 この人が自分をどうしたいのか。 不安と恐怖で、明里はカチカチと歯を鳴らした。
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