あたしを縛る甘い鎖

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何でこの人は見透かしたように思っていることがわかるのだろう? それが不思議で、知らず知らずのうちに食事の用意をする響を眼で追いかけていた。 病み上がりの明里のために、響は軽めの食事を用意してくれた。 美味しそうな匂いにお腹を鳴らした明里は、また顔を染めて俯く。 いたたまれなさにもじもじと手を動かしていた明里に響は笑って、 「食べられるなら、たくさん食べなさい。遠慮しなくていいょ」 そう言った。 明里は始めなかなか手を出せずにいたが、響に食べないなら無理矢理食べさせると言われ、慌てて口に運んだ。
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