step4 おまえ次第

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でも確かに昨晩は、私の突発的なワガママを聞き入れてくれた。 冷たく断られるかと思ったのに。 キスだけで、疲れて眠ってしまった私の隣りで、永田は何もしないで、添い寝てくれていた。 ずっと側に居てくれていた。 普通なら、最後までやるとこを。 …なんで?…もしかして、優しさ? 私はチラッと永田を見て、目をそらして仕方なく言った。 「仕方ないか」 ボヤク私に、 「仕方ない?」 ゲッ!…聞こえたみたい。 「いいえ、あの、コンビニ行って来るね」 「コンビニ?」 と、言って永田は溜め息を付いた。 何か文句でも、あんのかよ! 「金は後で払う…さっさと行って来い」 と、頼み事を永田は、ふてくされて言った。 「はいはい…」 鬼畜だ…鬼畜だよ、アイツは。 まさか、あの怖い顔して、私の手料理が食べたかったって訳は…ないよね? 血の通ってないような冷徹男が、温かなモノを望んでいるようには…思えないでしょ? コンビニがお似合いだよ、おまえはさ。 私は近くのコンビニで、おにぎりやカップ麺を買う。 永田は、あぁ見えて痩せてるけど、意外と筋肉はあったなぁ~…。 身体も、顔に劣らず、いい身体していたなぁ~…。 よし、たくさん食べそうだから、おにぎりは二個にしてやろう。 はぁ~あ。 性格さへ良ければ、絶対完璧なのにぃ。 優しくないのが、取り柄だなんて…デビルじゃん。 永田のバーカ。 買って帰って、さっそく永田の部屋で食べる。 「ツナマヨとエビマヨと昆布と…」 「よく俺の好みが分かったな」 「適当に買ったんだけどね…」 単純にマジに適当に、自分の食べたいモノを用意したまで。 「おまえはどれ食べる?」 「エビマヨー!」 「じゃあ俺は…」 エビマヨを躊躇いなく取って、さっさと口の中に入れた。 「あぁっ?!何でぇ!!」 私の好みを聞いておいて、食べるとは…。 どういう嫌らしい奴なんだ、コイツ。 信じられない。 そして、ツナマヨを私が食べようと手を伸ばすと。 …パシッ! 「痛っ!」
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