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「あ~らぁ、むきになっちゃって。ちいちゃんのこと大好きだもんねぇ。」
軽く逆襲。
「そんなんじゃないよ!」
必死に言えば言うほど、肯定を意味してしまうことを、まだ少年の頭では思いもつかないだろう。
ベッドから成り行きを面白そうに見る目。それに気づいた母に更にからかわれる。
「創立記念日で学校がお休みなのに手伝いを買ってくれるなんて、普段はお手伝いなんてしない人がどういう風の吹き回しかしら。」
「なんだよ。ご飯で釣ったくせに。あ~あ、やだやだ大人って。」
「ま、いやね。四年生ともなるといっぱしの口きいて。」
広がる笑いに、一時、ここが病室であることを忘れた。
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