1 壮汰

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しかし数冊積んでおいた参考書に手が当たり さらにその上に乗せていたプリントが ばさばさと床に散らばり、我に返った。 「なにやってんだか。」 自嘲し心の中で呟く。 スマホを充電器にセットし、 着替えと英単語帳を持ち プリントはそのままにして下に降りた。 シャワーを浴びてから リビングのソファーに寝っ転がって 英単語を眺める。 英単語はなかなか頭に入ってこないくせに 死という文字だけは頭から出て行かない。 静かな部屋に響く時計の音が そんな俺をからかってるみたいに聞こえた。
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