蝮と蝙蝠

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「あたしがいいって言ってるんだから、大丈夫だよ。三神の事、信じてるから。」 友達…か。 私は鳥澤に微笑むと言った。 「では私のカードも見せるわ。ただし、他の人達には絶対に自分のカードを公開しないこと。いいわね?」 鳥澤は頷く。 彼女のカードは、私とは様子が違っていた。 真っ黒なカード。 そこに、保護色のように隠れる蝙蝠(こうもり)。 「あたし、また鳥か!」 自嘲気味に笑うが、私は首を横に振る。 「コウモリは哺乳類よ。羽根があるから間違いやすいけど。」 やはり、彼女のカードを見て正解だった。 「あなたは、両生類を攻撃出来ない。分かる?」 「…属性ってやつか。」 そう。 今回はちょっと厄介だ。 闇雲にカードを使っていいわけではない。 相手を選んで攻撃しないと、しっぺ返しがくるという。
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