蝮と蝙蝠

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【小説家の手記1】 舞台女優志望という女性が、この奇人館にやってきた。 元々、女性は何人かいるが、彼女は、他の誰とも違っていた。 恵さんの事を、僕たちは密かに女神と名付けた。 彼女は、女神のように美しく、太陽のように明るいのだった。 一目惚れというのは本当にあるんだな。 それまで曇っていた空から、雲が割れ光が差し込んだように、僕の人生はこの時、色を帯びた。 僕は女神に夢中になった。
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