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「……掃除……するべき…」
パソコンでネトゲをしていたルナが、画面から視線を外すことなく、つぶやくような声で提案する。
「そうですね…。時間に余裕のある今のうちに、綺麗にしておくべきだと思います」
「私もその意見に賛成ね、出撃準備をするのに部屋が汚いと、士気の低下につながるわ」
と、ゲンジとホムラ。
「そうじなら私知ってるよ、いらないものを片づけるんだよね、
もえるゴミ、もえないゴミ…
あとしゃかいのゴミ…」
「…ユカリ……最後の、教えたの誰……?」
「る、ルナ、とりあえずそのチャクラムしまおうか…」
無垢な新米に悪質な言葉を吹き込んだ不届き者に鉄槌を下そうとチャクラムを取り出したルナを、ナツミがあわてて制止する。
ルナの目はガチだった。
「さすがは新人教育係長、後輩のこととなると違いますねぇ、おおっと」
アツシがその場から立ち去ろうとしたところを、後ろからルナが彼の肩をがしっと掴む。
「あなたね……助手……
個体制御(ハッキングワン発動)」
「えっ、ちょっ…」
「従順を命じます(ロストパワー発動)」
「があぁっ、身体が重いっ……ルナさん、どうか許してはいただけ…」
「呪われます(カースオール)」
「や、やめてくれぇぇぇ―――!」
「ああ、このままでは話が進まない…。
と、とにかく、今日はみんなで掃除をしよう!そして明日から、掃除当番も決める、いいね、みんな?」
ユキムラの提案に全員がうなづき、賛同する。
「よし、じゃあ
僕とスネークは部屋の左半分とソファやテーブルのあたりで、
ナツミ、マドカ、ホムラが部屋の右半分とベッドのあたり、
ルナとアツシでパソコンとターミナルの掃除や点検、
ゲンジとユカリは観葉植物の手入れと壁や家具の汚れ落とし。
全部終わったらみんなで大食堂で夕飯だ。終わるまではおあずけだから、気合い入れて早く終わしちゃおう!
それじゃあ、清掃開始だ!」
全員「おう!!」
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