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「今から裏の畑に行くんだ。モナもか?」
トーマスはめんどくさそうに言った。
「もちろん。今の時期ならばカボチャが熟してそうね」
「そうだなー。俺達が食うわけじゃないから興味ないわー!ドラゴンファイターとか政府の人が食うらしいぜ」
「へー。私も食べたいなー」
「んん?いい事思いついた!ちょっとだけ食っちゃおうぜ!1つや2つはバレないさ!」
トーマスは私にいたずらっぽくピースをした。
「馬鹿か。指定された数だけしかないんだからバレるよ」
裏の畑は私とトーマスの家からは遠い。
1000年くらい前の時代は平和で豊かだと本に書いてあった。その時代に行ってみたいなぁと私はつくづく思う。
作物を育てるのは子どもの仕事だ。それしか役にたてないからだろう。
「そーいや、俺達の歳だったら見習い騎士訓練学校に通えるんだよなぁ?」
いきなりのことに驚いた。
「そうだけどもしかしてトーマスドラゴンファイターになりたいの?」
「なりたいっつうか美味いものが食えるから、かな?」
トーマスらしいけどこいつは馬鹿だ。
「馬鹿。そんな安易な理由でやると死ぬよ」
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